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研究を重ねた専門家が指南 学校ICT・セキュリティコラム

学校ICT 専門家・研究者のコラム

2009.12.01

ウイルス対策ソフトが入っていれば安心?

教育委員会から支給されているパソコンには、情報漏えい防止などセキュリティ被害を防ぐために、必ずウイルス対策などのセキュリティソフトが入っています。では、教職員の皆さまが個人で所有しているパソコンにはウイルス対策ソフトは入っているでしょうか?

全国の学校や研修会などで質問をしてみると、下記の実態が浮かび上がりました。

(a)「間違いなくウイルス対策ソフトが入っている」・・・・・約7割
(b)「入っていない」または「よくわからない」・・・・・約3割

後者の約3割の方には、至急ウイルス対策ソフトを入れていただかなければならないという点はすぐに理解していただけるのですが、問題は残りの約7割の方です。皆さまが「ウイルス対策ソフトが入っているから安心!」とおっしゃいますが、本当にそうでしょうか?

ある学校で、「ウイルス対策ソフトが入っている」という方に使用方法について質問をすると、以下の結果になりました。

(1)「パソコン購入時に付いてきたものをそのまま使っている」・・・・・約3割
(2)「別途購入し、そのまま使っている」 ・・・・・約1割
(3)「毎年ライセンス更新しているが、アップデートは時々」・・・・・約1割
(4)「ライセンス更新を毎年、アップデートは毎日」・・・・・約2割

問題なのは、(1)と(2)の方達です。
これらの方に「いつパソコンを買ったのか」、「いつウイルス対策ソフトを買ったのか」を聞いてみると、「3年前」といった答えが平気で返ってきます。通常、パソコン付属のものは3か月以内のライセンスの「体験版」が多いですし、正規版でもライセンス期間が1年間のものが多くなっています。

ウイルス対策ソフトの購入後、ライセンス期間を気にしていない場合は、ライセンスは切れてしまっていることが多く、パターンファイルの更新が行われません。つまり、新しいウイルスには無力のため、ウイルス対策をしているつもりでも、被害に遭う可能性があります。

また、(3)の方は、ノートパソコンを「めったにインターネットに接続しないで使っているから、ウイルス感染しない」と思っていらっしゃるようですが、最近はUSBメモリを介した感染が広がっており、これも大変危険です。

結局、この学校の場合、安全なのはわずか約2割という極めて危険な状態なのです。

さて、皆さんの学校・地域の実態はいかがでしょうか?ぜひ一度、匿名でアンケート調査してみることをおすすめします。そして、できれば市販品を購入し、毎年ライセンス更新、毎日アップデートするよう指導してください。また、中には台数が多いので市販品を買うことに抵抗を感じる方もいらっしゃるようです。その場合は、Yahoo!やGoogleなどの検索エンジンで、「窓の杜 ウイルス対策」と検索すると、無料のウイルス対策ソフトが出てきますので、お好みのウイルス対策ソフトを選んでインストールするように勧めてください。「セキュリティを守り、自分が被害に遭ったり処分を受けたりしないようにすることには、お金と手間をかける価値がある」ということを理解してもらえるようにしましょう。

藤村裕一

鳴門教育大学大学院 准教授。民間企業と共同開発した教育用ソフトウェア、
情報教育・社会教育・総合学習に関する著書が多数あり。
NHK、文部科学省、総務省、経済産業省関連の各種委員会の委員長、
委員も勤めている。

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