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研究を重ねた専門家が指南 学校ICT・セキュリティコラム

学校ICT 専門家・研究者のコラム

2015.10.27

教育のICT化を前進させる3つのポイント (1)

平成25年6月14日に閣議決定した「第2期教育振興基本計画」を実現すべく、
文部科学省から「教育のIT化に向けた環境整備4か年計画」のパンフレット
http://jouhouka.mext.go.jp/school/pdf/2014ICT-panf.pdf)が
公開されています。各自治体でも、これらの資料をもとにして、
学校教育のIT化を進められているところだと思います。

私の勤務地である愛媛県西条市でも、このパンフレットをもとに、
学校現場においてどのようなICT化が望ましいか議論を重ねてきました。

そして、やっとこの秋から、ICT機器と授業支援ソフトや校務支援システムの導入、
ICT支援員の配置を進めていくこととなりました。
この取り組みにはビジョンがあり、導入することよりも活用することを重視し、
かつ教員からのニーズを生かしたものとなっていると自負しています。

一例を挙げると、電子黒板は当初プロジェクタータイプを予定していましたが、
最終的に液晶テレビタイプを導入することになりました。
これは実際にモデル校で検証し、どちらが子供たちの学びに役立つかを
検討するとともに、現場からのニーズを重視して決定したものです。

このように、いわゆる「ひと・もの・こと」において充実した
事業となっています。では、なぜこのような充実した取り組みが
できたのでしょうか。その一端をここで紹介していきたいと思います。

さて、取り組み紹介の前に、逆のことを少し考えてみてください。
行政が「時代の流れもあるので、コストと利便性だけを考えて、
とりあえずICT機器を数台入れてみましょう。後は学校現場で
上手く使ってください」というように進めたとします。

そんな押し付けるようなやり方をしたら、上手くいかないのは
目に見えているような気がするのは、私だけではないと思います。
しかし、このようなやり方をしている自治体がないとも言えないのが
悲しいところです。

きちんと学校現場のニーズを把握し、何を入れるかではなく、
どう使うかを中心に考え、そのために必要な機器やシステムは
どんなものかを一緒に考えていきましょう。

そんな取り組みが本市ではできているように思います。
では、なぜそのような取り組みができたのでしょうか。
私は大きく分けて次の3つのポイントがあると思っています。

(1)学校現場と行政の連携
(2)モデル校での実証事業
(3)先進地からの刺激と客観的な助言

次回から2回に分けて、この3つのポイントを具体的に紹介していきたいと思います。

山内先生

愛媛県西条市立氷見小学校 教諭
NHKティーチャーズ・ライブラリー編集委員
西条市情報化推進委員

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