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学校ICT 専門家・研究者のコラム

2016.02.23

保護者とともに情報モラル教育を(1)

○ 保護者にとってのケータイ・スマホ

保護者がイメージしている携帯電話(ケータイ)・スマートフォン(スマホ)は、
「とても便利な道具」なのではないかと思います。また、多くの場合は、
仕事の関係で使っていたり、家族、友人との連絡に使っていたりする
ケースが中心なのではないかと思います。

しかし、保護者を含めた大人がそういう使い方をしているからといって、
子供たちまで同じような使い方をしているとは限りません。

最近は、携帯電話会社からも注意喚起する案内があったり、
フィルタリングなどのケータイ・スマホの機能の一部を制限する設定が
簡単にできるようになってきています。

国やさまざまな地域で実施されている調査からも、
家庭でルールを作ったり、利用明細を見て使用状況を確認したりする
保護者が多いことがわかります。

一方で、そのような機能の効果や必要性を知らない、あるいはわからない
一部の保護者が、子供に野放し状態で使わせていることも見逃すことの
できない問題です。また、保護者はルールを決めていると思っていても、
子供は特に決まっていないと認識しているような状態もあります。

<参考資料>

「子どもの携帯電話等の利用に関する調査」の結果について 添付資料一覧
(文部科学省)

携帯電話に関する調査について(埼玉県)

昨今の急激なスマホの普及により、小中高校生の各年齢で
スマホの所有率が高くなっています。

スマホはSNSとの親和性が高く、ネットいじめの温床になっているなど
すでにさまざまな問題が起きています。

子供たちとの会話からは、夜遅くまで動画を視聴していたり、
ゲームにはまっていたりしている実態が見えてくることもあります。
そうした状況の中で、ケータイやスマホを介して、
犯罪行為に巻き込まれることがあるのです。

よく考えてみれば、インターネットを使って詐欺をしたり、
ケータイ・スマホを使って児童買春をしたりする大人がいるのだから、
子供たちだけが悪いわけではありません。判断力の未熟な子供たちを
被害者にも加害者にもしないために、心ある大人が子供たちを守り、教え、
育てていかなければならないと思います。

問題が起きてから「信じられない」とか「どうすればいいのか」などと
悩んでも遅いのです。子供にケータイやスマホを買い与える前に、
大人がその問題点を十分に理解し、子供とよく話し合ってルールを決めて、
親の管理の下に使わせることが大切です。

寳迫先生

埼玉県所沢市立若狭小学校 主幹教諭

著書:
子どもの力を引き出す学級担任
クラスをきちんとまとめるコツ!(ナツメ社教育書BOOKS)

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