ISENのつぶやき

TOP > 学校ICT・セキュリティコラム > 情報モラル教育は保健指導・健康教育とセットで(1)

研究を重ねた専門家が指南 学校ICT・セキュリティコラム

学校ICT 専門家・研究者のコラム

2016.04.08

情報モラル教育は保健指導・健康教育とセットで(1)

子供たちのインターネット利用と生活への影響
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
総務省の調査によると、日本のインターネット利用人口は1億人を超え、
インターネットの普及率は83%になるそうです。
細かくみていくと、6~12歳では約73%、13~19歳では約98%に達しています。
インターネットの普及は、子供たちの生活にどのような影響を
もたらしたのでしょうか。

インターネットの教育分野での活用の広がりについてはご存じの通りですが、
子供たちの家庭でのインターネット利用の実態や、
その影響はどのようになっているのでしょうか。

オンラインゲームで面識のない友達と力を合わせてゲームを進めたり、
顔も知らない相手とつながりを持ったりすることは、
子供たちにはそれほど抵抗がなく、危険を感じていない子も多いようです。

インターネットの利用により子供たちのICT活用のスキルは向上し、
SNSやチャットなどを通して、情報や時間を有効に使う様子には、
目を見張るものがあります。

一方で、ネットがらみのトラブルや、ケータイ、スマホ、ゲームなどに
夢中になるあまり睡眠時間が短くなるといった問題が増えてきています。

簡便さや友達とのつながりを維持しようとするあまり、
本来は身体を休めたり、睡眠を取ったりするべき時間帯に
メディア漬け、ゲーム漬け、ネット依存となり、
生活や健康に支障を来す子供が増えてきています。

それでは、子供たちのケータイやスマホ、ゲームやテレビなどの
メディア利用と健康面について、取り組んできたことを
少し紹介していこうと思います。

取り組みのきっかけになったのは、本校の子供たちの実態でした。
全国学力・学習状況調査の質問紙調査の結果や市校長会の調査から、
テレビの視聴やゲームの利用、ケータイやスマホの利用時間などが、
全国や県、市内の他校と比べて際立って多いことが明らかになりました。

また、家庭学習の時間や読書の時間、新聞を読む時間などが少ないことも
わかってきました。朝、眠そうな顔で登校する子や、
授業中に体調が悪くなり保健室を訪ねる子の多くが、
ゲームを夜遅くまでやっていたり、テレビを家族と一緒に遅くまで
見ていたり、ゲーム機で動画共有サイトを見ていたりしていました。

そこで、学校を挙げて子供たちのメディア利用と健康面での
諸問題との関連を調べ、家庭における生活の改善について
全校で取り組むことにしました。
特に、保健指導・健康教育の側面から、子供たちの情報モラルについて
取り組むことにしました。次回はその実践事例を紹介します。

加納先生

静岡県沼津市立内浦小学校

一覧へ戻る


PAGE TOP