教育の情報化がこれから進む地域でのちょっとした取り組み（3）

2017.04.14

＜情報教育＞

情報モラル教育の校内研修
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みなさん、情報モラル教育は進んでいますか。
今回は情報モラルの校内研修の話です。

学習指導要領では、「情報社会で適切な行動を行うための基になる
考え方と態度」を情報モラルと定め、各教科等の中で身に付けさせることと
しています。

平成28年3月の調査（※）によると、情報モラルの指導ができる教員は
全校種平均で78.9％。倫理や法、安全の指導に比べ、情報セキュリティの
指導には少し自信がないようです。また、情報モラルを含むICT活用指導力に
関する研修を受講した教員は38.3％で、都道府県別で見ても13.1％から99.6％
と大きく幅があり、研修できていない教員も多いようです。

※学校における教育の情報化の実態等に関する調査結果（文部科学省）
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/1287351.htm

私の住む島根県でも、情報モラル教育の推進は大きな課題であり、
「情報モラル教育校内研修パック」を利用し、各学校で校内研修を行いました。
これは、島根県教育センター作成の校内研修利用や定番の無料教材をDVDに
収録したものです。

この研修パックそのものをお届けすることはできませんが、作成にあたり
参考にした資料や教材の一部を紹介します。

○校内研修パッケージ「情報モラル」（愛媛県総合教育センター）
http://www.esnet.ed.jp/center/shiryo/modules/tinyd3/index.php?id=31
20分でできる校内研修の提案です。研修のスライドや原稿も提供されています。

○平成27年度「5分でわかる情報教育Q&A」
(旧:5分でわかる情報モラル教育Q&A) 改訂第9版
（川崎市総合教育センター情報・視聴覚センター）
http://www.keins.city.kawasaki.jp/1/KE1027/index.html
知りたいことがQ&A形式で書かれていて、とても分かりやすい資料です。
ぜひ印刷してお手元にどうぞ。
巻末の「情報モラル教育年間指導内容どこで表」が秀逸です。
学校行事「入学式」「登下校指導」「連絡網配布」「全作成し国学力調査」
などに合わせ、朝や帰りの会等の5分程度で無理なくできる指導が提案されて
います。

○子どもとゲームのつきあい方について考える
「ゲームとのつきあい方」学習指導案ゲームの秘密を探ろう
（鳥取県情報教育サポーター・今度珠美）
http://www.halab.jp/gamemiksi/
今度珠美（いまどたまみ）さんは、鳥取・島根をはじめ全国で情報モラルの
授業を学校の先生と一緒に実践していらっしゃいます。
ここには、小学校低学年を対象の紙芝居教材もあります。

ここからは定番の教材です。
○一般財団法人コンピュータ教育開発センター（CEC）「ネット社会の歩き方」
http://www.cec.or.jp/net-walk/
2016年度当初に新しい教材が加わり、現在67本の教材が提供されています。
ダウンロードしても使えますので、ネット接続環境がなくても大丈夫です。

〇情報化社会の新たな問題を考えるための教材
（YouTube・文部科学省チャンネル）
https://www.youtube.com/playlist?list=PLGpGsGZ3lmbAOd2f-4u_Mx-BCn13GywDI
児童・生徒向け14本＋保護者向け1本の教材が提供されています。
昨年、全編を収録したDVDが全国の学校に届けられました。

最後に、校内研修の際、プラスαの情報提供はいかがでしょうか。
〇ファイル暗号化ソフト「ED」　http://type74.org/ed.php
USBメモリに入れて持ち歩ける無料で使える強力な暗号化ソフトです。
情報セキュリティの教員研修でも紹介されています。

〇かわいいフリー素材集「いらすとや」　http://www.irasutoya.com/
教員自ら子どもたちの手本となるよう、著作権意識をもってイラスト等も
使う必要があります。
こちらのサイトの素材は、安心して使わせてもらうことができます。

瀬崎先生

島根県安来市広瀬中学校　教諭
元島根県教育センター研究・情報スタッフ指導主事
NHKティーチャーズ・ライブラリー編集委員
島根県メディア教育研究会事務局員