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2013.11.07
文部科学省、ICTを活用した防災教育についての調査研究成果を公表
文部科学省は10月28日、平成24年度「ICTを活用した防災教育に資する教材の
開発・普及のための調査研究」に関する成果報告書を公表しました。
この研究は、ICTを活用した教育用教材を開発する際のポイントについて、
調査・分析を行い、
全国の学校、地域での防災教育を効果的に
実施することを目的としています。
調査対象は小・中・高校と社会教育施設。
それぞれ2施設に対して、ICT を活用した防災授業・講義を実施し、
教員や児童生徒、受講者に対してヒアリング調査や、教育関係者への
Webアンケート調査、事例調査をもとに報告書をまとめています。
ICTを活用した防災授業に対して、小学校児童の4人に3人は、
防災授業を「とても興味を持って受けられた」と回答。
中学校生徒の9割が「意欲的に取り組んでいる」と回答しており、
ICT教材の活用によって児童・生徒の意識の向上が見られた結果となりました。
授業を実施した教員・指導者へのヒアリングでは、
「文字情報だけよりもビジュアル(映像や音)があることで、児童・生徒が
防災に現実感、興味・関心を持ち、伝わりやすく、
また紙だけよりも情報量が多い」ことをメリットとして挙げている一方で、
「リアルであるがゆえに過剰に恐怖感を与える場合があり、
選択して提示する必要がある」というように、
ビジュアルのインパクト、リアルさが大きいため、話が横道に逸れる場合が
あることや、教材を選択して提示する必要があることが指摘されています。
まだまだ手法は確立されておらず、課題も見えてきた学校ICT。
うまく活用して、学校、家庭、地域が安心できるような社会を目指したいですね。
▼文部科学省 平成24年度「ICTを活用した防災教育に資する
教材の開発・普及のための調査研究」に関する成果報告書
>> http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/1340779.htm