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2025.01.09
文部科学省「初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドライン」(改訂版)を公表
文部科学省は12月26日、「初等中等教育段階における生成AIの
利活用に関するガイドライン」(改訂版)を公表しました。
本ガイドラインでは、学校現場で生成AIを適切に利活用するための考え方や、
留意点を示しています。
生成AIの利活用の実現にあたり、学校、児童・生徒、教育委員会、
それぞれが共通して押さえておくべきポイントは、以下のとおりです。
1.安全性を考慮した適正利用
2.情報セキュリティの確保
3.個人情報やプライバシー、著作権の保護
4.公平性の確保
5.透明性の確保、関係者への説明責任
これらの基本ポイントを踏まえつつ、それぞれの異なる立場において、
意識すべき重要な点は以下のとおりです。
・教職員
授業準備や各種文書のたたき台の作成などに生成AIを利活用し、
校務の効率化や働き方改革につなげることが期待されています。
利活用の際は、生成AIの回答はあくまでも参考の一つであることを認識し、
最後は自分で判断し、成果物に自らの責任を持つ姿勢が重要です。
・児童・生徒
生成AIは人間の能力を補助し、可能性を広げてくれる
有用な道具にもなり得ることを理解しつつ、生成AIに依存せず、
自らの判断や考えを大切にできるようにすることが重要です。
例えば、生成AIで調べた情報をうのみにせず、ファクトチェックを行ったり、
生成AIで異なる考えを整理・比較したりすることにより、
自らの頭で学びに生かす力が高められます。
・教育委員会
教育委員会が主導して制度設計や利活用の方向性を示した上で、
各学校の実態に応じて柔軟な対応を行うことが重要です。
また、研修を通じて教職員の理解を深めるなど、生成AIを適切に利活用できる
環境を整えることが必要です。
文部科学省は、今後の技術の進展や学校現場での取り組みの状況を踏まえ、
必要に応じて改訂を行う方針です。
▼「初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドライン」(改訂版)
https://www.mext.go.jp/content/20241226-mxt_shuukyo02-000030823_001.pdf