ISEN委員「学校に潜む情報セキュリティの落とし穴」について講演

2012.02.15

2/3（金）ISEN委員が、厚木市教育委員会教育研究所「情報教育担当者
連絡会」で市立小中学校の情報教育担当の先生方、各校1名ずつの計36名に
向け、情報セキュリティについて2時間の講演を行いました。

講演タイトルは「学校に潜む情報セキュリティの落とし穴-何気ない日常の

中の情報漏えい-」。学校で発生する情報漏えい事故の傾向、事例紹介、

ワークショップなど盛りだくさんの2時間となりました。

講演の最初にISEN委員が先生方に伝えたことは、「今回の講演は私が一方的に話す
のではなく『まず自分で考える』『次にグループで考える』そして『最後にみんなで
共有する』というコミュニケーションを通して、多くの『気づき』を得ていただく時間に
したい」ということでした。この言葉どおり、ワークショップでは他の先生の
意見に対するうなずきや「あー」という共感の声が上がるといった「気づき」の場面
が、幾度となく見られました。

行われた3つのワークショップの1つに、当サイトに掲載している職員室のイラストを
見ながら「どこに情報漏えい事故の危険性があるか」「どんな対策ができるか」を
考え、6名ずつのグループで話し合い、発表するというものがありました。先生方に
とって日常の風景となっている職員室ですが、イラストとして客観視することで、
多くの「気づき」が生まれたようです。

日頃、職員室で当たり前のように行っていることに、実は情報漏えいの危険性が
多く含まれていることを実感されているようでした。また、客観的に見た後に「私の
学校ではこんな対策をしていますが、あなたの学校はどうですか？」というように、
自らの学校に置き換え、情報漏えいの危険性を自分自身や自分の学校の問題
として捉えた話し合いが各グループ内で自然に起こっていました。

また、自分の学校の個人情報の取り扱い方についてなど、先生同士の活発な
意見交換は休憩時間にまで及んでいました。

ワークショップを通して、個人情報を取り扱う方法や情報漏えい事故への対策に関し、
先生方が多くの「気づき」を得た後で、ISEN委員から「情報は個人のものではなく組織の
ものという考え方をすべき」という意識面のアドバイスがありました。個人情報を取り
扱う方法や情報漏えい事故対策について知るだけでなく、各自の意識のあり方を
変えることも情報漏えい事故を起こさないための立派な対策ということです。

今回の参加者である情報教育担当の先生方は、各学校に戻れば情報セキュリティに

ついて指導する立場となります。一方的な講演だけでは人ごとのように感じてしまう
ことも、自らの「気づき」をもって実感してもらうことで、各学校での実践へとつながる
講演となったのではないでしょうか。

専門家・研究者