2013.09.24
【情報モラル教育の手引き】情報教育は「相手の立場や気持ち」を考えることから
初等中等教育の情報教育では「情報活用能力」の育成を目標にしています。
この「情報活用能力」の育成は、次の3要素から成り立っています。
(1) 情報活用の実践力
課題や目的に応じて情報手段を適切に活用することを含めて、必要な情報を
主体的に収集・判断・表現・処理・創造し、受け手の状況などを踏まえて
発信・伝達できる能力。
(2) 情報の科学的な理解
情報活用の基礎となる情報手段の特性の理解と、情報を適切に扱ったり、
自らの情報活用を評価・改善するための基礎的な理論や方法の理解。
(3) 情報社会に参画する態度
社会生活の中で情報や情報技術が果たしている役割や及ぼしている影響を理解し、
情報モラルの必要性や情報に対する責任について考え、望ましい情報社会の
創造に参画しようとする態度。
「(3) 情報社会に参画する態度」の中に「情報モラル」という記述が
ありますので、このカテゴリーで情報モラルを指導するものと
解釈されていますが、私はそれだけはないと考えています。
「(1) 情報活用の実践力」の中に、とてもよい記述があります。
それは、「受け手の状況などを踏まえて発信・伝達できる能力」という部分です。
これまで日本の教育の中で取り上げられることが少なかった情報モラルですが
「受け手の状況を踏まえて」とあります。これこそが情報教育の出発点では
ないでしょうか。
私は「相手の立場や気持ちを考えて行動することができれば、
多くの問題を未然に防ぐことができる」と考えています。
▼情報活用能力について(文部科学省)
>> http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/
detail/__icsFiles/afieldfile/2012/06/15/1322132_3_1.pdf
ISEN副委員長 井上
株式会社JMC
APPLIC(一般財団法人全国地域情報化推進協会) テクニカルアドバイザー。
校務情報化や情報モラルに精通し、文部科学省や総務省の委員会や委託事業にも参画している。