2016.05.13
情報モラル教育は保健指導・健康教育とセットで(3)
すこやかカードとは?
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情報モラル教育の話から少しそれますが、
今回は本校で取り組んでいる「すこやかカード」について、
もう少し詳しく紹介したいと思います。
本校の「すこやかカード」は、子供たちの日々の生活リズムを
チェックするカードです。水泳、持久走大会、宿泊を伴う
行事前などに行う健康チェックカードとは若干異なり、
子供一人ひとりが自分の生活リズムに関心を持つことや
家庭への啓発をねらっています。
チェック項目は、起床時刻や朝ご飯、排便、歯磨き、運動や間食、
そして、就寝時刻です。それらを1週間記録し、一人ひとりが
自身の生活リズムについて振り返っています。
学校としても、担任や養護教諭が、学校での子供の表れを
家庭での生活の様子と関連付けて考える資料として有効に活用しています。
チェックは、大型連休明けの5月、夏休み明けの9月、
冬休み明けの1月の年3回行っています。
低学年は、家庭の協力を得ながら親子で一緒に、
高学年は、セルフチェックにより記入しています。
一週間続けて記録した後に感想を書き、
家の人からも一言もらって担任に提出します。
9月と1月には、自らの変容を視覚的に実感するために、
結果を数値化したものをレーダーチャートにプロットして
比較する機会を持ちます。
養護教諭は、学年ごとの平均値や全校の傾向、成果と課題などを
保健だよりを通して家庭へ知らせ、啓発を図っています。
「すこやかカード」は、毎年行っている取り組みであるため、
子供にも家庭にも浸透していて、習慣化しています。
◆ すこやかカード 画像イメージ
http://www.school-security.jp/ml/160516/sc1.png
すこやかカードと情報モラル教育
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昨年度は、一昨年度までの実態を踏まえ、全校を挙げて、
子供たちのメディア利用と生活習慣の改善に取り組んできました。
授業参観や学級懇談会、中学校区合同学校保健委員会(小学校2校、中学校1校)、
家庭教育学級と共催の講演会などでも情報モラルやメディア利用と
健康について積極的に扱ってきました。
子供たちの生活リズムと健康との関係を知るために、
「すこやかカード」のチェック項目にも、テレビやゲームの利用時間や
夜9時以降の利用についての項目を追加しました。
こうした取り組みにより、メディアの利用時間が減り、
寝る前に利用する子も減りました。目覚めが良くなり、
早起きできる子や朝ご飯を食べる子が増え、運動時間も増えました。
担任からの報告によると、宿題への取り組みも
良くなっていることがわかりました。
◆ すこやかカードの導入前後の実例
http://www.school-security.jp/ml/160516/sc2.png
◆ レーダーチャートによるチェック結果の比較
http://www.school-security.jp/ml/160516/sc3.png
情報モラルの指導については、一昨年度までは、
学級担任がクラスごとに教材を用いて行っていましたが、
昨年度は「すこやかカード」の取り組みに加え、
さまざまな場や機会を通して学校体制で取り組みました。
子供も家庭も地域も巻き込み、中学校区全体で9年間を見据えた
指導について考え取り組み始めました。
子供たちにとって身近である健康という角度から
情報モラル教育を考える取り組みは、
本年度も引き続き継続して取り組んでいます。
◆ ほけんだよりの一部(学校全体の結果やメディア利用の様子を掲載)
http://www.school-security.jp/ml/160516/sc4.png
加納先生
静岡県沼津市立内浦小学校