2017.03.24
教育の情報化がこれから進む地域でのちょっとした取り組み(2)
<授業におけるICT活用>
スモウルビーを利用したプログラミング教育
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プログラミング言語のRuby(ルビー)を聞いたことはありますか?
Rubyは、1995年に島根県松江市在住の日本人プログラマー
まつもとゆきひろさん(Matz)が発表し、国産のソフトウェアとしては、
世界中で最も使われているソフトウェアの一つです。
人間にとってなるべく使いやすくすることを
目標に開発されているのが特徴です。
cookpad(クックパッド)、食べログなどの有名サイトでも
使われています。あの Twitter(ツイッター)も
最初はRubyで作られていました。
島根県と松江市では、Rubyを通したまちづくりに力を入れています。
子供たちにもRubyのプログラミングができるように、
「Rubyプログラミング少年団(理事長:高尾宏治氏)」によって
開発されたビジュアル・プログラミングツールSmalruby
(以下、スモウルビー)を利用したプログラミング教育を
広げようとしています。
スモウルビーは、Scratch(スクラッチ)によく似ていて、
ブロックを用いてプログラムを組み立てますが、
ブロックを用いたプログラムの裏で、Rubyのプログラムが作られており、
ブロックの画面とソースコード画面(英語)を切り替えて使うことができます。
スモウルビーを使った子供たちがRubyへスムーズに移行できるように
工夫されています。スモウルビーは、Scratch(スクラッチ)の
Ruby実装を目指し、日々開発が続けられています。
現在、松江市立中学校(全17校)と周辺の中学校では、
中学校技術の教育課程のプログラムによる計測・制御の学習において、
「スモウルビー」とロボットカー「スモウルボット」を用いた授業を行っています。
■ スモウルビー入門 - スモウルビー甲子園
https://smalruby-koshien.jp/documents/entry_for_smalruby/top.html
■ スモウルビーとスモウルボットについて(Rubyプログラミング少年団)
http://smalruby.jp/
また、高校生以下が対象のスモウルビーを利用した
「スモウルビー甲子園」というプログラミング競技会も開催されています。
第2回の決勝大会が、平成29年3月25日(土)に松江市で開催されます。
予選を勝ち抜いた12の高校生以下の個人又はグループが集います。
高校生に交じって小学生1名、中学生2名が出場します。
■ スモウルビー甲子園
https://smalruby-koshien.jp/
今回は、Rubyを授業で扱うことの効果の一つとして、
実際に世界中で使われているソフトウェアに触れ、
開発者に対する憧れを持つことで、自分もできるかもしれない
という夢や目標を持つ可能性があると考えています。
プログラミング教育の選択肢の一つとして、
スモウルビーを紹介させていただきました。
次回は「情報教育」に関することとして、
情報モラル教育の校内研修を取り上げます。
瀬崎先生
島根県安来市広瀬中学校 教諭
元 島根県教育センター研究・情報スタッフ 指導主事
NHKティーチャーズ・ライブラリー編集委員
島根県メディア教育研究会 事務局員