2018.03.23
小学校でプログラミング教育をどのように進めるか 実践例1
小学校でプログラミング教育を進めるために、大きな支障となるのが指導者です。
教員の中には、情報教育に精通し、授業等でICT機器をしっかり活用している人も
いれば、ICTの活用なんてとんでもないと考えている人もいるのではないでしょうか。
そのために必要なこととして、当然ながら中核となる教員の育成は急務です。
外国語活動については中核教員の育成が計画的に行われていますが、情報教育の
場合はまだまだ不十分です。プログラミング教育を進めるためにも、各校で中心的に
進めていく教員の育成を行わなければならないことは言うまでもありません。
また、外部人材の活用も大切です。プログラミング教育を進めるため、
小学校学習指導要領解説では次のように述べられています。
「情報活用能力の育成や情報手段の活用を進める上では、地域の人々や
民間企業等と連携し協力を得ることが特に有効であり、プログラミング教育等の
実施を支援するため官民が連携した支援体制が構築されるなどしていることから、
これらも活用して学校外の人的・物的資源の適切かつ効果的な活用に配慮する
ことも必要である」
それぞれの学校は地域と共に教育活動を展開しています。学校はそれぞれの
地域の方々や民間企業等の支援を頂きながら、プログラミング教育を進めていく
仕組み作りを校長のリーダーシップで進めていく必要があります。
本校においては、プログラミング教育を進めていくため、地元から多くの
協力を頂いています。地元の大学生、地元の制御機器メーカー、地元のNPO等の
支援を頂き、協同してプログラミング教育を進めています。
それでは、本校の「プログラミングクラブ」について紹介します。実施場面は
学校の教育課程内の「クラブ活動」です。クラブ活動は4年生以上の同じ趣味を
持った児童が所属するため、実施も比較的容易です。
また、回数も年間10回程度であるため、外部の協力も比較的得やすいです。
次に示すものが、本校のプログラミングクラブの年間指導計画です。
http://www.school-security.jp/ml/200/nenkanshidoukeikaku.pdf
このクラブの実践の特色は次のとおりです。
1 講師やサポートメンバーとして、地元の企業や大学生の方にお願いし、
協同して運営している。
2 スクラッチやスタディーノなど、子供が直感的に理解できるプログラミング用の
言語を利用している。
3 最終目的として、ロボットを動かすプログラミングを行い、実際の物を動かす
体験をさせ、よりプログラミングの良さを子供たちに知解させている。
次回も、本校で実践したプログラミング教育の実践例を紹介したいと思います。
松田先生
略歴
山口県生まれ
県内小学校勤務
山口県教育研修所(現 やまぐち総合教育支援センター) 情報教育部 研究指導主事
柳井市教育委員会 指導主事
周防大島町教育委員会 指導主事
山口市立上郷小学校長
山口県教育委員会 義務教育課 主幹
山口市教育員会 学校教育課長
山口市立白石小学校長(タブレット実証実験校)
山口市立大殿小学校長(総務省 若年層に対するプログラミング教育の普及推進事業実施)