2019.03.22
学校情報化認定事業とは
日本教育工学協会(JAET)は、学校教育にかかわる教員・研究者・企業が
教育工学研究を通して、広くその成果を共有し、普及啓発活動をもとに、
わが国の教育の向上に資するために組織化された団体です。
昭和46年の設立以来、40数回の全国大会を各地で開催し、
現在は約40の地域研究団体からなる4,000人に及ぶ学校教員の他、
100名を超える教育工学研究者、多数の賛助企業が協力し、
この分野の発展に寄与しています。
本協会では教育の情報化の推進を支援するために、
「学校情報化認定」という取り組みを行っています。この取り組みは、
「学校の情報化」の状況を各小学校、中学校、高等学校がWeb 上で自己診断し、
一定水準以上に達していると判定されれば、学校情報化認定委員会の審査を経て、
「学校情報化優良校」として認定される仕組みとなっています。
認定を受けた学校については、教育の情報化に力を入れており、
一定の水準を満たしていることがわかるので、対外的な実績として報告したり、
今後の研究推進のためのアピールとして使ったりすることができます。
2015年1月にスタートした学校情報化認定は、2019年2月末段階で、
学校情報化診断システムへ登録した学校数が3,100校を超え、
学校評価や教育の情報化の取り組みの成果を示すエビデンスとして
広くご活用いただきつつあります。
学校情報化認定には「優良校」、
「先進校」(優良校の中から特に優れた取り組みを行っている学校)、
「先進地域」(優良校として認定された学校が一定の割合を達した地域)
という枠組みがあります。
各学校での取り組みは、「優良校」認定からスタートします。
Webで自己評価するためのチェックリストは、
「教科指導における ICT 活用」「情報教育」「校務の情報化」
「情報化の推進体制」の4つのカテゴリーからなり、
各カテゴリーに診断項目が5つあります。
項目ごとに、レベル0~3までの4段階で評価します。
一旦認定されても、認定期間が終了すると、再認定を受けていただきます。
現在、新たに認定を受ける学校のほか、
2014年度から2015年度に認定された学校は、
認定期間が終了したので、再認定を受けています。
詳しくは、学校情報化認定のWebページをご覧ください。
http://www.jaet.jp/katudou/nintei/index.html
次号では、これまで認定を受けた学校など、さらにその詳細を紹介します。
寺嶋先生
日本教育工学協会理事。
大阪教育大学大学院・連合教職実践研究科・准教授。
主な著書に『教育工学アプローチによる教師教育』
『初等中等教育におけるICT活用』(ミネルヴァ書房、共編著)、
『タブレット端末で実現する協働的な学び』(フォーラム・A、共編著)がある。