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学校ICT 専門家・研究者のコラム

2020.09.18

学校休業中の取り組みを振り返って ~オンでもオフでも大事なこと~

3月上旬から始まった一斉休業。
式典などでの登校は数日あったものの、
約3カ月、学校は閉ざされていた。
その間、学校はいったい何をしていたのだろうか。
子どもは、保護者はどう過ごしたのだろうか。
振り返ると共に課題を検証し、今後に生かしていいきたい。

本校は、昭和53年開校の創立43年の新興校である。
横浜市内北部の住宅と緑豊かな田園風景のなか、
500余名の生徒が通っている。
生徒は温厚で、思いやりがあり、
のびのびとした雰囲気の中、勉学に励んでいる。

令和元年度、「進化・深化・進化」という学校スローガンを決定し、
授業改善と業務改善に取り組んでいる。
そこにICTを利活用した取り組みを学校全体に注入し、
学校改革を継続的に行っている。

さて、慌ただしく始まった臨時休業。
先行きが見えない中、日々、多くの対応に忙殺されていた。
その中で大事なことは「1.コミュニケーションを止めない」ことと
「2.学びを止めない」ことであると考え、この二つを中心に、
子どもの姿をイメージしつつ取り組んだ次第である。
今回は、そのうち「1.コミュニケーションを止めない」取り組みについて書こうと思う。

まず行ったのは、日々のメール配信である。
PDFデータも送付可能なので、
テキストだけでなく、文書そのものを家庭に送った。
もちろん、定期的な電話連絡と家庭訪問も行った。 

6月の再開前(5月中旬)に、
全生徒の個人面談(1人15分)を設定し、
担任とじっくり話をする機会を設けた。

また、生の声を届けたいと、
教員からのメッセージを動画にして、
非公開のアドレスをメール配信し、視聴してもらった。
毎日とはいかなかったが30本を超える動画を家庭に送った。

オンラインでの取り組みとしては、
Zoomによる保護者懇談会を4回ほど実施した。
任意での参加なので、参加数としては多くはなかったが、
保護者と直接繋がることができる手段として
有効であることが確認できた。

学校への連絡手段が少なくなることを予想して、
Google Form を使い、「よろず相談」を受け付けた。
約2カ月で85件の相談を受けた。
相談内容はメール通知で届くので、
その日のうちか翌日には担当から回答する流れを作り上げた。
相談内容は多岐にわたっており、保護者にしてみれば
「こんなことで電話してもいいのだろうか?」という内容でも、
Google Form を使うと気軽に相談できるメリットを感じたのではないだろうか。

一般的に休業中の取り組みとしてクローズアップされていたのは、
「オンライン授業」を筆頭にICT活用した新技術的な方策が多い。
本校でもチャレンジ中である。
しかし、大事なのはオンラインでもオフラインでも
「繋がっている」ということであろう。
この「繋がっている」ということが継続されることが最も大事である。

私は、教職員に常々「生徒、保護者との見えない糸電話を
多く作りましょう」と呼び掛けている。
これは、あらゆる教育活動の基本だと考える。
だからこそ、普段の連綿たる不断の努力が、
休業中などの「非日常」に生きるのだと思っている。
普段の取り組みが緊急時に大いに生きることに意義を感じつつ、
今後のICTを利活用した学びの保障に向けて取り組んでいきたい。

齋藤先生

横浜市立鴨居中学校校長。
昭和60年横浜市採用。国語科教員として教壇に立つ。
市教育委員会指導主事を経て、平成30年鴨居中学校に着任。
現在3年目。市中学校視聴覚・情報教育部会長。
ICTを活用した授業改善と業務改善に取り組む。
柔道四段。趣味はピザ作り。

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