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学校ICT 専門家・研究者のコラム

2022.07.15

GIGAスクール構想を学校組織で進めるためには

昨年4月に本校に赴任してきた。2年目の勤務である。
コロナ禍の生活の中で、学校ではGIGAスクール構想の推進が一気に加速した。
相模原市でも、Chromebook が一人1台配付され、
授業での活用はもちろん、授業以外にもその活用の場が広がっている。
積極的に取り組んでいこう。
本校はそんな意識の高い学校である。取り組み自体も進んでいる。
しかし、私自身といえば、
前任校では Chromebook に1回しか触ったことがなかった。
初めて本校で Chromebook を使った研修の時、
一人でログインすることもできなかった。
家内には、それではダメなんじゃないと言われ、慌てて書店で本を購入して勉強した。
さて、このGIGAスクール構想の推進は、
ある意味学校への黒船来航のような感じもする。
学校には、どちらかといえば
そのことに積極的なデジタル世代や得意な職員と経験を積み
今までの取り組みを大切にする職員が共に勤務している。
それぞれの考えをボトムアップで考えさせれば、
当然一つにまとまることは難しくなる。
以前にJMCの取材に答えたときも話したことだが、
このことを効果的に活用するには、
「まず最初は、トップダウンで大きな舵取りを行うことが大切である」。
ただし、このことに消極的な職員や今まで通り
デジタルよりアナログを大切にしたい職員の意見も大切にし、
話を聞いたり、その意見を取り入れたりすることも大切だと思う。
少しずつ学校に合わせたやり方で職員に経験を積ませていくこと。
ICT化のメリットが実感できるようになれば、
先生同士が意見交換をし、
自然と活用に向けてボトムアップできるようになってくると感じる。
本校では、GIGAスクール構想の推進に向けて、
運営組織や生徒組織の変更に舵を切った。
学校づくりグループの中に、情報教育(GIGAスクール構想の推進)を設けた。
学校づくりグループのグループ長と、情報教育の主担当が協力し、
各学年の担当と共に取り組みを進めている。
また、生徒の委員会も、放送委員会から情報委員会へと変更した。
すでに生徒会本部、委員会でも Chromebook を積極的に活用してきている。
今後は、情報委員会を中心に、生徒の主体的な取り組みの力も伸ばしていきたいと思う。
JMCのアドバイザーと連携し、
通知やキャリアパスポート等を電子化することで、
働き方改革への取り組みも進めている。
それ以外にも、定期テストへの活用、会議への活用、
カレンダー(スケジュール管理)など、
積極的な活用はどんどん進んでいる。
しかし、全て変われば良いというものでもない。
今後は、我々管理職が監査役となり、必要なものを進めていく。
そんな取り組みを進めていきたい。

清水校長先生

相模原市立中野中学校校長
昭和61年旧城山町採用、理科教員
相模原市立旭中学校校長を経て令和3年中野中学校に着任
現在2年目、市中学校会副会長
ICTを活用した働き方改革に取り組む
現在は、支援教育の視点に立って授業改善にも取り組んでいる

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