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研究を重ねた専門家が指南 学校ICT・セキュリティコラム

学校ICT 専門家・研究者のコラム

2023.10.12

令和の授業改革 ~ICTの活用で授業が変わる~①

我が校は、数年前まで、授業中に児童・生徒がタブレット端末を使い、
課題に取り組んだり、意見を交換したりすることは、皆無に等しかったです。
しかし、今では、児童・生徒一人ひとりにタブレット端末が配られ、
文房具の一部のようにタブレット端末を使って授業をしています。
しかしながら、苦手意識が強かったり、トラブルを懸念したりして
なかなか活用しきれていない現状があるのは確かです。

タブレット端末を使うことのメリットについて2つ挙げさせていただきます。
まず、タブレット端末を活用するメリットの1つが、
「データを子供同士で同時に編集できること」です。
Google ドキュメントや、Google スライドなどを共有することで、
1つのファイルを複数人が同時に編集できるようになり、
協働的な学びへとつながります。
もちろん、教師もそのファイルを見ることができます。
そして、「子供の学習状況を、教師も子供もリアルタイムで確認できること」も
メリットとして挙げられます。
ノートに書かせる授業では、机間指導をしながら子供のノートを見て、
気になる子がいれば支援するような形をとっています。
しかし、小学校中高学年あたりになると、
教師が近づくとノートを隠すような子も出てきます。
そうなってしまうと、必要な支援を講じることができなくなってしまいます。
ICTを使うことで、子供が取り組んでいる課題を
教師のタブレット端末で一斉に把握できるため、
支援が必要な子を見つけることが容易になります。
また、子供同士でもお互いの学習状況を見合うことができるので、
なかなか手が進まない子が友だちのものを参考にして
自分の学習を進めることもできます。
2つのメリットに共通するのは「クラウド化」です。
データがクラウド上にあることで、複数人で同時編集ができます。
このように、ICTを最大限に生かすことで、授業が改善されるだけでなく、
多忙と言われ続けている教師の働き方改革にもつながります。

ICTの活用と聞くと、「何か特別な操作やアプリケーションが必要なのではないか」と
ハードルが高くなってしまう方もいらっしゃると思います。
今回は、授業において、どのようにタブレット端末を活用しているか
実践例を紹介していきます。
それらを見ていただいて、「あ、意外と難しくないかも」と
ハードルを下げることの手助けになったり、
「こんな使い方もあるのか」と読者の引き出しを
増やしたりすることができれば幸いです。

今回、ご紹介する実践は、「単元・学年・使用したアプリなど・内容」の
4つを教科ごとにまとめています。
そのまま活用できるものもあれば、学年によって他の単元に置き換えて
少しアレンジを加えるものもありますので、よろしくお願いします。

中田先生

中田 稔真
小田原市立富水小学校 ICT活用推進チーム 校内研究副主任
来冬(2024年)に初任者向けの共同執筆本を出版

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