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研究を重ねた専門家が指南 学校ICT・セキュリティコラム

学校ICT 専門家・研究者のコラム

2023.12.14

令和の授業改革 ~ICTの活用で授業が変わる~③

【社会科の実践】
○新聞づくり 小4・Canva・Padlet
学習のまとめとしてよく行われる新聞作りですが、
皆さんはCanvaやPadletをご存じでしょうか。
どちらも、ICT活用の界隈で最近話題になっているものです。
Canvaとは、これまで紹介してきたドキュメントやスライドをはじめ、
ポスター作りやホワイトボードなどなんでもできるアプリです。
また、Padletとは、掲示板のように活用できるアプリです。
どちらも、Google やMicrosoftのアカウントで使用することができます。
ざっくりとした新聞作りの流れは、教師が撮った校外学習先の写真をPadletに載せ、
それをCanvaで作っている新聞に載せるといったものです。
新聞作りを行うと、家に持ち帰った新聞用紙を忘れてしまったり、
書く内容がなかなか思いつかなかったりすることが多々あります。
Canvaを使ってデジタル上で新聞作りを行うことで、
データを削除しない限り消えてしまうことはないので、忘れ物対策になります。
また、友達同士で作っている途中の新聞を見合うことができるので、
書く内容が思いつかず、なかなか手が進まない子への支援にもつながります。
そして、写真があることで、絵を描くことが苦手な子でも
新聞作りを進めることができます。
ICTの活用が盛んになっていないときは、紙と鉛筆で格闘していましたが、
これからの新聞作りは、ICTを使ってデジタル上で新聞を作ることが
主流になってくるはずです。

○街クイズプロジェクト 小4・Google スライド【Canvaでも可】・Zoom
社会科で、自分たちが住んでいる県について学習する内容の発展的な実践です。
神奈川県について学び、それをまとめるのですが、
自分たちの仲間やお家の人に向けて発表しても、だいたいのことを知っているため、
アウトプットしたときの手ごたえをあまり感じることができません。
昨年度、オンライン上でつながっている他の都道府県の先生から、
「自分たちが住んでいる県や街のことをクイズ形式で紹介し合う活動をやりませんか」と
声をかけていただきました。
そして、北海道、京都府、広島県、佐賀県の4校と「街クイズプロジェクト」と題して
交流し、お互いの県について理解を深めることができました。
今年度は、東京都、京都府、徳島県の3校と行い、
総合や国語と合科的な学びを展開しました。
目的意識をもって学習に取り組むことができ、
子供の学習意欲の向上にもつなげることができました。

【体育科の実践】
○器械運動 全学年・タイムシフトカメラ
跳び箱運動やマット運動、走り高跳びなどは、
自分がどのように動いてるかを見ることが難しい内容です。
客観的に自分の動きを見ることができれば、フォームの改善の参考にしたり、
次時のめあての設定に生かしたりすることができます。
タイムシフトカメラとは、カメラに映った映像を時間差をつけて
見ることができるものです(リプレイ映像が流れるようなイメージです)。
例えば、マットの横にタブレット端末などを設置することで、
前転や後転などの回り方がどうだったのか自分で動きを確認することができます。

【図工の実践】
○作品の写真を Google Classroom で提出→管理 全学年・Classroom など
成績処理(所見)に生かせる実践です。
図工で作った作品の写真を児童・生徒が撮影し、
Classroom などで提出してもらいます。
こうすることで、年中展示しておくことが難しい図工の作品の記録を
簡単に残すことができます。
教師がデジカメを使って写真を撮ることもありますが、
誰の作品なのか、タイトルは何か、工夫したところなどはどこかなど、
別のワークシートなどを見ながら確認する作業が必要になります。
作品全体やこだわったところの写真とともに、タイトルなども入力することで、
所見を書くときに非常に楽になります。

中田先生

中田 稔真
小田原市立富水小学校 ICT活用推進チーム 校内研究副主任
来冬(2024年)に初任者向けの共同執筆本を出版

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